2013年7月30日火曜日

111 p. ex 84


1.  子よ、きみが成るように、父よりも幸福に、他の点では父に似て。
2.  *望むことはかなわないだろうが、それは(またそれで)有益なことだ。
3.  彼らには恐れがあった、金銭が自分らから奪われるという。
4.  医者たちは急ぐ、病が不治にならぬように。
5.  彼は立派である、もしもわれわれが優れた人々が名誉だと思うならば。一方で、他の者たちがすこしも罪があるわけではないのだが。
6.  父親にはなによりも気になる、こどもたちがどのように幸福であるかが。
7. アテーナイのディオゲネスは、そのようにふるまった、彼のことをギリシャ人の誰一人として恐れず、不正者たちをのぞいて皆が安心であるように。
8. ディオゲネスはある悪人に付きまとわれていた、そしてなにか悪いことをされるのを恐れていた。
9.  われわれは恐れていた、あなた方が信用出来ないのではと。
10.  わたしがそう言ったのは、双方に公平であろうとしてであった。

*希求法を願望文、願いと解するなら:

望むことが起こりませんよう、でも有益なことは起こりますよう。

 しかし、これでは祈願としては奇妙で辻褄が合わない気がする。文脈によっては可能かもしれないが不自然。確信はもてません。

2 件のコメント:

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  2. 2. 「望むことが起こりませんよう、でも有益なことは起こりますよう」でよい。個人的な欲望ではなく「真に」有益なことが実現しますように。
    5. kalos hexei 363節参照。優れた人々が名誉を持ち、他の人々が悪いことをしないように熟考するなら、けっこうだろう。
    7. ティーモテオス
    8. epeneito = epaineo の未完了過去中動。eirgasmenos eie はergazomai の現在完了希求法。433、341節参照。

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