2013年6月28日金曜日


 ようやく最後までたどり着きました!
途中終わりにいくほどに問題が難しいものがでてきて、投げ出しそうになりましたので、
ともかくも最後まで終えてからアップロードすることにして間があいてしまいました。
 記憶がフレッシュなうちにうしろからたどって後半の入力を完遂しようと思います。

 本の初めの方の問題はやさしいのでそれほど重要ではないとは思うのですが、前半の欠けている部分も補って完璧にしたいと思います。
 こうすることですくなくとも投げ出したくなるような事態は避けてだれもがこのもっとも手に入りやすい古典ギリシャ語を学習できるようになればいいのですが。
 翻訳は逐語訳で、巻末の辞書の訳を文字通りいかして構文解釈が自明なようにこなれないままにします。
 できればアップデートしていって、訳注を増量していきたいと思っています。
 ラテン語の場合辞書が電子版であるのに、古典ギリシャ語では自分の知る限り変化形をそのままググるという荒業に訴えるしかありませんでした。変化形をぐぐっても該当なしと返ってくる状態で語学的にはたよりにならないけど、ちゃんとグーグルが図書をスキャンとしたものがでることもありました。
 

167p. §625 

PerseusLoeb版のHarold North Fowler英語訳があります。


GutenbergにもBenjamin Jowettの英訳があり参考にしました


プラトンのクリトーン
ソクラテス:なぜこんな時刻に到着したのか、クリトーンよ。それとも、まだ早いというのではないのか?

クリトーン:むろん早いよ。

ソクラテス:きっかりいうと何時になる?

クリトーン:ちょうど夜明け前だ。

ソクラテス:牢獄の看守がきみに応じてくれたのか、驚くよ。

クリトーン:彼はいまではわたしにはなじみになったから、たびたびこちらへ出入りしてるから。それにかれこれわたしから親切にされてるから。

ソクラテス:たった今きたばかりかい、それとも以前に?

クリトーン:かなり前から。

ソクラテス:それではどうしてすぐに起こさないで、黙ってそぼにすわっているのだい?

クリトーン:神にかけて自分だったらこんな不眠や苦痛のなかにいることを欲しなかっただろう。
きみが心地よく眠っているのをみてしばらく驚いていた。
わざと君を起こさなかったよ、君がもっともここちよく過ごせるように。
しばしば以前から君のいままでの人生で君の性格故に君を幸福だと思ったのだが、いまのような不運において最もそう思う。君は容易に穏やかに不運を耐えているのだから。

ソクラテス:クリトーンよ、自分のような年になって死ななければならないからといって憤慨するのはふさわしくないことだろうよ。

クリトーン:ソクラテスよ、他のものたちはその年齢になってそんな不運に捕われるが、年齢は、直面する運命を憤慨することをすこしだって解消しないのだよ。